心の家路

ソブラエティのための道具90 (7)
90 tools for sobriety (7)

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2006/01/11 

90 TOOLS FOR SOBRIETY

ソブラエティのための道具 90

7 ) 疲れすぎないように。
Don't become too tired.


HALT(※)シリーズのひとつですね。

アルコールは高カロリーで、すぐにエネルギーに変わってくれる便利な飲み物でした。
肉体の疲れを取ってくれる効果もありましたし、心の疲れをほぐしてくれる効果もありました。
また、飲んだ後に不思議な精神の高揚を感じることもありました。
まるでガソリンを使って走る車のように、僕はアルコールを燃料に活動していたのです。

アルコールを取り去ったときに、体はなんとなくいつもだるく、頭はぼうっととして考えがまとまりませんでした。 お酒は僕の体と心を深く傷つけていたのに、僕は「お酒さえやめれば、体の調子はすぐに良くなるはず」と信じていたのです。 だから、お酒を切った後に残る体の不調を、またアルコールで癒そうというアイデアが浮かぶのは不思議ではありませんでした。

「あなたが飲んでいた間も、時間は過ぎていったのです」

僕はもう、飲み始めた頃のように若くはありません。 飲んでいた頃の日々はあっという間に過ぎ去り、心はまだまだ若い気分でいるのですが、年月は無情にも僕の肉体に年齢を刻み付けていったのです。
もはや(そう)若くは無いことを認めるのは残念ですが、同年代の人と同じぐらいに休息を取らないといけないことは明らかでした。 いや、体が傷ついているぶんだけ、よりたくさん休む必要があったのです。

体も心も疲れ果ててしまったときに、飲酒欲求は巧妙に忍び寄ってきます。 即効性のある「例の液体」で解決する習慣はなかなか抜けてくれないものです。 飲みたい欲求が生まれたときは、ともかく少し栄養のあるものを食べて、横になるのは悪くないアイデアでした。 飲みつづけて失ったものを取り戻そうと、焦っているのは自分でもわかっていました。「今日一日」のために体にも心にも休養を与えるのはじれったいことでしたが、病気からの回復期に無理は禁物だと言い聞かせるほかはありませんでした。

ただ、眠れなくても布団の中にいたほうがいいのか、それとももんもんと考えているよりは、起きて動いていたほうがいいのか、それは僕にはわかりません。

ともかく、「疲れきっていても不機嫌になるような器の小さい人間じゃない」 と自分に高い理想を求めるのはやめて、気合とか根性を試す以前に、ソブラエティを大事にすることにしました。

(とはいっても「とにかく寝ない人」「いつも睡眠不足」と言われる人間の言葉では説得力はないのでしょうが)。


HALT : Hungry(空腹)・Angry(怒り)・Lonely(孤独)・Tired(疲労)の頭文字をつなげた言葉。

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