心の家路

失ったコントロールは取り戻せない
No alcoholic ever recovers contorl

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2004/12/27 

<アルコール依存症は、飲酒のコントロールを失う病気>

<失ったコントロールは取り戻せない>

何とか訓練をして、もしくは方法を編み出して、「いつ・どこで・どれぐらい」お酒を飲むかコントロールすれば良いじゃないかと思われるかもしれません。「飲む量を減らすと約束する」「週に一日は飲まない日を作る」「酒を少ししか買って帰らない」「今度酒が原因で欠勤したら退職することを約束する」などなど。さまざまな人が試したさまざまな方法を逐一挙げていったらきりがないでしょう。でも、どれひとつとして成功したという話は聞きません。

私たちアルコホーリクは、飲酒をコントロールする力をなくした。本物のアルコホーリクは、決して飲酒に対するコントロールを取り戻すことはない。私たちも、自分はコントロールを取り戻したと思ったことがあった。けれど、そのちょっとした、あまり長くない中休みのあとには、必ずもっとひどい状態がやってきて、せつない、なぜだかわからない落ち込みに苦しまなければならなかった。

(中略)

私たちは足をなくした人間にたとえることができる。なくした足が生えてこないのと同じように、私たちのようなアルコホーリクを普通に飲めるようにする方法はない。私たちは思いつく限りの治療法はみんな試してみた。少しはよくなったように思ったこともあったが、そのあとは必ずもっとひどくなった。アルコホリズムをよく知る医師たちの一致した意見では、アルコホーリクが普通に飲めるようになることはないという。科学はいつかそれをやり遂げるかもしれないが、まだ実現していない。

(『アルコホーリクス・アノニマス』 第三章・さらにアルコホリズムについて p45-46・文庫版 p77-78)

AAワールド・サービス社の許可のもとに再録。

この文章が書かれたのは、1938年のことです。以来六十数年が経ちましたが、いまだに科学は「アルコール依存症者に飲酒のコントロールを取り戻す手段」を発見できていません。

コントロールを取り戻そうと努力しなかったアルコール依存症者は、ほとんどいないのではないかと思います。しかし、どんな努力も、結局は失敗に終わります。するとほとんどの人が、「飲み続けるための理由」「たくさん飲むための理由」を作り出します。それは例えば、仕事が忙しくてストレスが多いからであり、仕事がなくて手持ち無沙汰だからであり、借金があるからであり、人間関係で悩んでいるからであり、孤独だからであり、気持ちを理解してくれる人が誰もいないからであり、自分は大変な酒好きだからであるなどです。
しかしどんな理由も、アルコールがもたらしているトラブルに比べれば、とるに足らない理由でしかありません。

酒を飲み続けるのも、たくさん飲んでしまうのも、アルコール依存症という病気であるのが本当の理由です。そして、その病気を完治させる(適量を飲めるように戻す)方法はありません。

二度と「普通に飲める」ようになることはないのです。

<進行性で死に至る病気>