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dependence:alcohol_dependence_as_a_syndrome

症候群としてのアルコール依存

alcohol dependence as a syndrome—症候群としてのアルコール依存症を考えてみる。ICD-10では「アルコール依存症候群」という名称を使用している。

症候群の定義

英語版wikipedia(2013)によれば、syndromeとは、

医学・精神医学の分野で、臨床的に認識される複数のsigns(他覚症状)やsymptoms(自覚症状)の集まりに対して名を付けたもの。ギリシャ語で症状の集合を意味する「συνδρομ」が語源。ダウン症候群のように単一の原因が判明しているものもあれば、パーキンソン症候群のように複数の原因が考えられるものもあり、また原因不明のものもある。よく知られた症候群名は原因が判明した後も使い続けられることがある。また、異なった原因により同じ症状の組み合わせが現われることもある。多くの症候群は最初に報告した医師の名を冠しているが、原因あるいは地理的、歴史的、詩的な名を冠する場合もある。
しばしば複数のメジャーな典型的自他覚症状の組み合わせが—診断に不可欠なものとして—定義されているが、マイナーな症状のいくつか、あるいはすべてが存在しないことはあり得る。公式な定義では、診断を下すために必要な、メジャー、マイナーそれぞれの症状の最小数を規定している。

疾患が最初に報告されるときにはその原因が判明していないことが多いため、その「症状の集まり」に対して○○症候群(syndrome)の名を与え、やがて原因が判明した段階で○○病という名前を与えるのが基本なのであろう。原因判明後も症候群と呼ばれ続けるものもあれば、逆に原因が判明していないのに○○病の名が与えられているものもあるが、基本的には、症候群は原因が判明していないものに名付けられる、と考えられる。

原因が不明であるため、単一疾患(原因が一つ)であるのか、複数の原因が存在しそれらが同じ症状を示すのかは分からない。また、一部の症状が存在しないこともあり得る。

アルコール依存症候群では、アルコールが原因物質である事は明らかだが、飲酒者のすべてが依存になるわけではなく、その機序が詳しく分かっているわけではない。

アルコール依存(症候群)が単一疾患なのか、それとも複数の原因が存在しそれらが似た症状を起こしているのか、現時点では分かっていない。また、アルコール依存症と診断された人がすべて同じ症状を起こすとは限らない。

dependence/alcohol_dependence_as_a_syndrome.txt · 最終更新: 2020/05/21 by ひいらぎ