ビル・Wに問う (8) 不可知論者と神

『ビル・Wに問う』の第8回です。


Q8:どうしても神を信じることができない、と言うアルコホーリクについてはどうか?

A8:実に多くの人たちがAAにやってきて、多くが「私は罠にはめられた」と言う。これはつまり私たちが、その人たちに自分が死に至る病気にかかっていることを納得させたこと、なのに神への信仰や神の恩寵が回復の手段であることを受け入れられずにいる、ということだ。幸いなことに、これは解決不能なジレンマではない。私たちはただニューカマー(新しい人たち)に、おおらかに構えて、(偏見のない)開かれた心を持つように提案する。そうすれば、誰にとっても常識的に容易たやすく受け入れられる12ステップの一つひとつに取り組めるようになる。その人は、自分がアルコホーリクであることを認め、そうすれば道徳的な棚卸しをしようという気になり、もう一人の人と自分の欠点を話し合おうという気になり、それによって傷つけた人たちに償いをしなければならないと思うだろう。そして、その人は他のアルコホーリクを助け始めるだろう。

私たちは「開かれた心」(の必要性)を強調している。それは、少なくとも「ハイヤー・パワー」が存在すると認めることだ。その人は、自分は神ではないし、一般的な人間ですらない、としっかり認めることができる。その人が望むなら、自分の属するAAグループを信頼し、頼ることができる。そうすれば、アルコホリズムからの回復に関しては、AAグループが「ハイヤー・パワー」ということだ。そうした妥当な条件が満たされれば、その人は自分が飲酒への強迫衝動から解放されていることに気づくようになる。自分の動機がこれまでにないほど変化したこと、そしてそれが私たち(AA)に加わったことや、どんなやり方であれ多少なりとも正直、謙虚、寛容、人助けといったことを実践したことで成し遂げられたことを発見する。「ハイヤー・パワー」の力が働いていることにその人は少しずつ気づいていく。おそらくは数ヶ月後、遅くとも1~2年後には、その人は自分なりに理解した神について率直に語るようになっているだろう。その人は神の恩寵という贈り物を受け取ったのであり、またそのことを自覚しているのだBlue Book, Vol.12, N.C.C.A.1), 1960)


  1. National Clergy Conference on Alcoholism — 1960年代に聖職者がアルコホリズムに焦点を当てて開いていた協議会。 []