ビル・Wに問う (14) 12の概念について

『ビル・Wに問う』の第14回です。


Q14:ワールド・サービスのための12の概念は何を目的としたものか?

A14:次のページに述べられている「概念」は、主にAAのワールド・サービス機構についの解説である。それらは、AAの世界的機構の各構成要素を結びつける伝統的な慣行や評議会憲章の原理について詳しく説明している。私たちの三番目のレガシー(遺産)についてのマニュアルの大部分は、手続きについて述べた文書になっている。マニュアルは、私たちのサービス機構がどのように活動すれば良いか教えてくれる。だが詳しい情報がかなり欠けている。それは、なぜサービス機構が現在のようなかたちに作られたのか、また活動する各構成要素が、なぜ評議会および常任理事会の憲章と同様のやり方で結びつけられているのか、である。

であるから、12の概念は、私たちのサービス機構がなぜこのようなやり方になったのか、過去の極めて貴重な経験と、そこから私たちが引き出した結論が失われないように、書き留めておこうとするものなのだ。

この「概念」は私たちの事業に必要な変化を凍結させようという試みではない。現在の状態や、現状を形づくった力や原理について説明するだけだ。評議会憲章はどの部分でも容易に改正できることを思い起こして欲しい。ではあるものの、過去と現在を説明することは、未来にとって大きな価値を持つことだろう。サービスに関わる将来の世代の人たちは、私たちの機構と事業を改善するために変更しようとしたがるだろう。それは良い。変化が必要なことに疑いはない。おそらく、予想外の欠陥が浮かび上がってくるだろう。そうしたものは改善されなければならない。

そうしたきわめて建設的な予想とともに、もう一つ、破壊的な予想もしておかねばならない。私たちは常に風呂水と一緒に赤ん坊を捨ててしまい(細事にこだわり大事を逸し)がちなのだ。成長を実現するためには変更が、何らかの妥当な変更が必要だという錯覚にとらわれるはずなのだ。それに駆られて、初期の頃に苦労して得た教訓を不用意に捨て去ってしまえば、過去の多くの大きな誤りが繰り返されることになる。

というわけで、12の概念の第一の目的は、初期の私たちの経験と教訓を保つことである。それによって、軽率で不要な変更が行われる可能性を減らせるであろう。また、もし行われた変更が悪い結果をもたらした場合には、12の概念によって安全な復帰が果たせるよう期待されているのである(1960年ゼネラル・サービス評議会)