ビル・Wに問う (25) さらに12の伝統について

『ビル・Wに問う』の第25回です。


Q25:12の伝統にはどんな思想が具体的に表現されているのでしょうか?

A25:それは、AAの団結(一体性)に関わるすべての問題に及んでいます。全体の福利が優先されるべきこと;AAには人間の権力者はおらず、グループの良心に語りかける神だけがいること。私たちのリーダーは信頼されたしもべに過ぎず、支配はしないこと;どんなアルコホーリクでも、自分がAAメンバーだと言えばメンバーになれるのであり、私たちは誰も排除しないこと;周囲のグループがそのことで害を被らない限り、どのAAグループも自分たちのことは自分たちで好きに決めて良いこと;私たちAAグループにはたったひとつの目的がある――まだ苦しんでいるアルコホーリクにAAのメッセージを運ぶこと;その結果として、私たちはそれがどんなに立派な活動であったとしても、資金を提供したり、保証したり、AAの名前を貸したりすることはできないこと;財産・経営・金銭の問題が私たちを唯一の目的から逸れさせないために、AAそのものは常に貧しくあらねばならないこと;AAは金銭的に自立すべきであり、自分たちのわずかな出費は喜んで自ら支払うべきであること;AAそのものはどこまでも職業化されるべきでないこと。通常の12番目のステップ活動は有償には決してならないこと;共同体そのものは決して組織化されるべきでないが、にもかかわらず確かな伝搬とスポンサーシップを確保するためにサービスのための理事会や委員会を作り、そうした機関は特別な仕事のために常勤の職員を雇用できること;私たちの広報活動は、宣伝よりもひきつける魅力という原理によって進められるべきであり、AAの友人たちに推奨してもらうほうが良いこと;権力や個人的野心に対する最善の防護として、活字、電波、映像の分野における個人の無名性(アノニミティ)は厳重に維持されるべきであること;一般社会に対するアノニミティは、伝統全体に及ぶスピリチュアル(霊的)な鍵であり、個人よりも原理を優先すべきこと、本物の謙遜が実行されなくてはならないことを常に私たちに思い起こさせてくれるもの、ということです。それは、私たちが受けた偉大な恵みに決して甘んじることなく、私たちすべての者を導く神への感謝の思いのうちに、永遠に生きるためです。(1950年7月、クリーブランドにて、12の伝統の録音テープより)


別の答え。

A25:私たちは時に、12の伝統がまるで私たちだけに備わった美徳のリストであるかのように誇ることがあります。実際には、それはAAの初期の頃の経験から学んだことを成文化したものにすぎません。

こうした「伝統」は絶対的に確定したものではありません。改善の余地があるでしょう。ですが、軽々しく破棄すべきではありません。なぜなら、私たちの団結、生存、そして神の恩寵のもとでの成長がこれにかかっているからです。

私たちは巨大な力が世界を引き裂いている新しい時代に突入しています。未来に経験する問題や困難は、私たちがこれまで生き延びてきたものより大きいでしょう。ですが、私たちの中にはすべての理解を経た愛があり、それが、行く手に控える挑戦がどんなに手強いものだったとしても、私たちを持続させてくれるでしょう。(1968年、ゼネラル・サービス評議会での録音テープより)。

ビル・Wに問う,日々雑記12の伝統

Posted by ragi