ビッグブックのスタディ (52) 解決はある 5
共通の理解 vs 無理解
前回、現在のビッグブックは understanding(理解)を共感と訳しているという話をしました。これは誤訳と言って差し支えないでしょう。問題(ステップ1)に対する共通の理解を得ることで信頼が生まれるという話でした。
さて、31ページからふたたびステップ1の話が始まります。すでに「医師の意見」でアレルギーと強迫観念の説明がありましたし、「ビルの物語」の前半部ではそれらの実例が示されました。しかし、ステップ1(と2)は大事なことなので、ビッグブックではここから先もしつこく説明が続きます。
これまで私たちはいったい何回言われたことだろうか。
「ぼくは飲んでも飲まなくても平気なのに、どうしてあいつは飲まずにいられないんだ」
「紳士のように飲めないなら、やめたらどうだい」
・・・1)
31ページでは、数行にわたって、アルコホーリクに対する一般の人の見方を紹介しています。要約すると、酒の飲み過ぎでトラブルが起きるのなら飲む量を減らすべきで(減酒)、それができないなら完全にやめるべきだ(断酒)ということです。
私たちがしょっちゅう耳にする、酒飲みに対する一般の見方はこういったところだ。背景にあるのは無知と無理解である。だが私たちの見方は、こうした発言をする人たちとは大いに違うものだ。1)
Now these are commonplace observations on drinkers which we hear all the time. Back of them is a world of ignorance and misunderstanding. We see that these expressions refer to people whose reactions are very different from ours.2)
これまで私たちは、アルコホーリクには身体のアレルギーがあるので減酒ができず、精神の強迫観念があるので断酒ができないことを学んできました。しかし、一般の人たちはそのことを知りません(無知である)。だからアルコホーリクも減酒や断酒ができて当然だと考えてしまうのです(無理解)。この無理解が、アルコホーリクとノン・アルコホーリクの間に壁を作ってしまうのです。
しかし、一般の人たちは、なぜアルコホーリクにも減酒や断酒ができると強固に信じているのでしょうか? そのことの説明がこのページにはあります。
「だが私たちの見方は、こうした発言をする人たちとは大いに違うものだ」という翻訳は明らかに間違いです。訳し直すとすると、「私たちの理解では、こうした言い分(p.31の2~9行のこと)は、(アルコールに対して)私たち(アルコホーリク)とは異なった反応をする人たちについて述べたものなのである」となります。つまり彼らの言い分は私たちアルコホーリクには当てはまらないのです。
アルコールに対して私たちアルコホーリクとは異なった反応をする人たちとは、どんな人たちのことでしょうか?
三種類の酒飲み
ここから先は、酒飲みを三種類に分類しています。
最初のタイプはほどほどの酒飲み(moderate drinkers・節度ある酒飲み)です。
ほどほどの酒飲みなら、酒をやめる理由があれば、問題なくやめるだろう。飲むことも、飲まないこともできるのだ。1)
日本では約7割の成人が、年に一回は飲酒するのだそうです3)。しかし、その人たちの大多数は、やめる理由があれば、何の苦労もなく酒をやめることができます。
ここで「飲むことも、飲まないこともできる」という言葉に注目しましょう。普通の人たちは、アルコールに対する身体的アレルギーがありませんから、安全に酒を飲むことができます。酒の量を減らすのにも何の苦労もしません。また、精神の強迫観念もありませんから、酒をやめたいと思えば、自分の意志でずっと飲まないでいることもできます。つまり、「飲むことも、飲まないこともできる」とは、節度ある酒飲みには身体のアレルギーも精神の強迫観念もない、という意味です。
二番目のタイプは大酒飲み(hard drinker・大量飲酒者)です。
それからいわゆる大酒飲みのタイプがいる。このタイプは徐々に身体も心もむしばまれていくような、たちの悪い飲み方をする。そのせいで本来の寿命より二、三年早く逝くこともある。しかし健康状態がかんばしくない、恋をしている、環境が変わった、医者から警告されているなど、大きな理由があれば、このタイプは飲むのをやめるか、控えるかすることがまだできる。もちろんそれは困難で厄介なことなので、医者の世話になることが必要な場合もあるが。4)
この人たちは、飲酒量が多いので、内臓などを痛めることもありますし、それによって寿命を縮めることもあるでしょう。基本的に彼らは酒をやめたがりませんが、大きな理由があれば、「飲むのをやめるか、控えるかすることがまだできる」とあります。飲むのをやめること(断酒)ができるのですから、彼らには精神の強迫観念はありません。また、控えること(減酒)ができるわけですから、身体のアレルギーもありません。彼らは大酒飲みですが、私たちアルコホーリクとは違うのです。もちろん、彼らにとっても減酒や断酒は「困難で厄介なこと」なので、ときには精神科医にかかったり、アルコール病棟に入院することもあるでしょう。
三番目のタイプは本物のアルコホーリク(real alcoholic)です。
では本物のアルコホーリクはどうか。このタイプも最初は適度に飲めているかもしれない。そのうち立て続けに酒を浴びる大酒飲みになるかもしれないし、ならないかもしれない。だが飲み続けているうちに、ある段階で、飲酒の量に対するコントロールを失い始める。5)
これがAAメンバーが「仲間」と呼ぶ、共通の問題を抱えた人たちです。たいていのアルコホーリクには、節度ある酒飲みだった時代があります。その時期を過ぎ、大酒飲み時代を経て(あるいは経ずに直接)アルコホーリクになりました。身体のアレルギーと精神の強迫観念のおかげで、酒を適量に減らすことも、きっぱりやめることもできなくなっています。
その次の「コントロールが全く利かず」で始まる段落は、本物のアルコホーリクの様子を描写しています。ビッグブックで最も長い段落で、ミーティングで輪読するときにこの段落が当ってしまうと、ちょっと辛い段落でもあります。
これらを表にまとめると、このようになります。
アレルギーと強迫観念を持っているのは本物のアルコホーリクだけです。
本物のアルコホーリクと、本物ではないアルコホーリク
ビッグブックには、本物のアルコホーリク(real alcoholic)・正真正銘のアルコホーリク(true alcoholic)という表現が繰り返し登場します。ミーティング・ハンドブックに抜き書きされている第三章の先頭の文章も、こうなっています。
私たちのほとんどは、自分が本物のアルコホーリクだとは認めたがらなかった。6)
つまり、三番目のタイプであることを強調しています。本物のアルコホーリクという分類があるということは、本物ではないアルコホーリクもいるはずです。それはどんな人たちを指すのでしょうか?
alcoholic という言葉は、一般の人たちの不正確な使い方として、乱用的飲酒者(abusive drinker)や大酒家(excessive drinker)を指しても使われます。7) つまり二番目のタイプを含んでいます。
ビッグブックではアルコホーリクという言葉は常に三番目のタイプを指して使われています。8) しかし、AA以外では二番目と三番目のタイプを区別せずに使われていることのほうが多いのです。
私たちは、アレルギーと強迫観念についての知識を得たので、二番目のタイプと三番目のタイプの違いが分かりますが、一般の人たちはその区別を知りません。そのため、どちらも大酒を飲んでいるという点で同一視されてしまいます。
二番目のタイプの人たち(大酒飲み)は、大酒を飲んでいますが、大きな理由があれば、苦労しながら酒を減らしたり、きっぱりやめたりします。それには何度か失敗を繰り返すかもしれませんが、最終的には自分の力でアルコールの問題を解決していきます。そのため、一般の人たちは、本物のアルコホーリクも努力すればそれができると勘違いしてしまうのです。その期待が裏切られると、努力不足だとか、意欲がないと非難をするわけで、これで壁ができないわけがありません。
つまり、31ページに書かれている一般の人たちの見方は、(本物のアルコホーリクではない)大酒飲みたちが苦労しながら自力で酒をやめたり減らすことに成功した姿を見たことで、誰でも努力次第で断酒・減酒が可能だと考えてしまったことによるものです。一般の人たちは、本物のアルコホーリクという少数派の存在に気がついていないのです。
「アルコールに対して私たちアルコホーリクとは異なった反応をする人たち」は、(本物のアルコホーリクとは違う)大酒飲みの人たちのことです。
アルコール依存症には二番目のタイプと三番目のタイプが含まれる
第23回でも取り上げましたが、現在、アルコール依存(症)と診断されている人たちは、二番目のタイプと三番目のタイプが混じっています。この病気が慢性アルコール中毒と呼ばれ、精神病院の閉鎖病棟で処遇されていた時代には、そこに入院していたのは三番目のタイプ(本物のアルコホーリク)だけだったでしょう。二番目のタイプの人は、そんなところに入院する羽目になるのだったら、死に物狂いで酒を減らしたりやめたでしょうから。閉鎖病棟は、どうやっても病気に抗えない本物のアルコホーリクだけが行く場所でした。
しかし、時代が下り、アルコール依存症においても早期発見・早期治療が進んだ結果として、二番目のタイプの人たちも、多くがアルコール依存症という病名をもらうようになりました。そのなかに、自分の力で酒をやめたり、あるいはコントロールされた飲酒に戻れる人たちがいることは、特に不思議なことではありません。だから、まず自分の意志で飲酒問題を解決する努力をしてみましょう、と患者に勧める医師が現れたのも当然のことです。
このような変化に気がつかない(あるいは気がついても無視している)支援者だけが、アルコール依存症をひとくくりにして、進行性の病気であるとか、失ったコントロールは取り戻せないとか、自力で断酒もできずに最終的に死に至るという説明が、まるで全員に当てはまるかのような物言いを続けています。(本物のアルコホーリクという狭い範囲に対する知見を、より広い範囲に当てはめようとしたことで、言っていることが虚偽になってしまっているわけです)。
AAの考え方
『アルコホーリクス・アノニマスの歴史』を著したアーネスト・カーツ(Ernest Kurtz, 1935-2015)は、専門医に向けて講演を行ったときには、アルコホーリクには一つのタイプしかないとか、適正飲酒はアルコールに問題がある人には達成不可能であるとは、AAは決して断言していないことを繰り返し説明しました。9)
ビル・Wやドクター・ボブたち初期のAAメンバーは、アルコホーリクらしい人がいるという話を聞きつけては、助けに行きましたが、相手が本物のアルコホーリクではないことが分かって諦めるという経験を繰り返しました。ですから、ビッグブックが書かれるまでには、一般の人たちがアルコホーリクだと見なす人たちの中に、二番目のタイプと三番目のタイプの両方が含まれていることを彼らは学んでいたのです。
三番目のタイプ(本物のアルコホーリク)は、回復するために霊的な変化が必要です。その変化を得る手段の一つが12ステップです。しかし、二番目のタイプは自力での断酒や減酒が可能で(そのために相当な努力をする人もいるでしょう)、霊的変化や12ステップを必要とはしません。
ところで、AAの伝統3は、AAメンバーになるために必要なのは、飲酒をやめたいという願いだけだとしています。本物のアルコホーリクしか受け入れないとは言っていません。ですから、医療やその他の機関で勧められて、二番目のタイプの人たちもたくさんAAにやってきます。結果として、AAには二番目のタイプ(大酒飲み)と三番目のタイプ(本物のアルコホーリク)が入り混じっているのです。。
「自分は12ステップをやっていないが、酒をやめ続けている」と主張する人は、
のいずれかということになります。いずれも霊的な意味での回復(霊的変化)は起きてはいないのです。
アメリカの12ステップを使った回復施設のスタッフを招いた講演などでは、質疑応答で、「なぜ12ステップに取り組まなくても、酒をやめられる人がいるのか」という質問がしばしば投げかけられますが、それに対して、ビッグブックのこのページを示しつつ「それは彼らは大酒飲みで、本物のアルコホーリクではないから」と答えているのを何度か見ました。定番の回答なのでしょう。
(本物の)アルコホーリクではない人たちが参加しているのは、日本のAAに限りません。アメリカ帰りのメンバーから、あちらでもアルコホーリクでないのにAAメンバーになっている人が少なくないことを聞きました。AAでは各国のAAの代表者が議論するワールド・サービス・ミーティング(WSM)が定期的に開かれますが、これに参加した過去のWSM評議員(複数)からも、他の国の評議員から同様の現状の分かち合いがあったことを聞かされました。
とはいえ、そのことが、AAの会議の議題に載せられたり、報告書に記載されたり、深刻な問題として取り上げられることはありません。これも「AA内部で最も良く守られている秘密」の一つであると言えます(他の秘密についてはこちらを)。
僕も、本物のアルコホーリクではない単なる大酒飲みのメンバーの存在を深刻な問題として取り上げるつもりはありません。ただ一点、注意を促しておかなければならないことがあります。
二番目のタイプ(大酒飲み)の人たちは、酒をやめるのに12ステップや霊的体験を必要としていません。自らの体験がそうなのですから、当然彼らはそのように主張します(「12ステップは必要ない」と)。しかし、もし三番目のタイプの人が、二番目のタイプの人の言うことを真に受けてしまうと、自分の回復に必要な12ステップや霊的体験を得られません。それによって悲劇的な結果がもたらされることもあるでしょう。
AAミーティングでの分かち合いの内容は自由なので、AAメンバーの発言の中には、回復の役に立たない情報も含まれていますし、役に立たないどころか回復の妨げになる情報も含まれています。10) ではどうやって、回復の役に立つ情報と、そうでない情報を見分けたら良いのでしょうか? 実はそれは難しくはありません。あなたが三番目のタイプならば、ビッグブックの記述と明らかに矛盾した情報を耳にしたら、それは「疑わしい話」というカテゴリに入れておけばよいのです。
自分にしか決められない
では、単なる大酒飲みと本物のアルコホーリクはどうやって見分けたら良いのでしょうか?
第三章には、「私たちは自分がアルコホーリクであることを心の底から認めなくてはならない」とあります(p.45)。本物のアルコホーリクであるとは、つまり身体のアレルギーと精神の強迫観念があり、ハイヤー・パワーによって霊的変化を起こしてもらわねば回復できないということです。自分がそのタイプの酒飲みであることを、自分自身に対して認めることが必要です。
つまり、私たちは自分で自分を本物のアルコホーリクに分類するのです。医師から与えられたアルコール依存症という診断は参考にはなりますが、本物のアルコホーリクであるかどうかは自分で決めなくてはなりません。ステップ1は自ら認めるステップなのですから。
繰り返します。これは他者から押しつけられるべきことではありません。また、医師からアルコール依存症という診断を受けたことが、自動的に本物のアルコホーリクであることを意味するわけでもありません。自分で本物のアルコホーリクというカテゴリを選び取るのです(多くのアルコホーリクは、最初はそれを大いに嫌うのですが)。
第23回でも説明しましたが、アルコールだけでなく、薬物やギャンブルにも同じ構図は当てはまるでしょう。薬物依存の人の中には、12ステップをやらずとも薬物の問題を解決する人がいますし、一方で本物のアディクトは霊的な変化なしには回復できないでしょう。また、ギャンブル障害全体の中で、12ステップによる回復が必要な強迫的ギャンブラーは一部にすぎず、それ以外の人たちはミーティングだけで十分だったり、それすら必要ない人も多いでしょう。こうした現実に私たちは目を向けるべきです。
このことは、自分が一番目のタイプ(節度ある酒飲み)なのか、二番目のタイプ(大酒飲み)なのか、三番目のタイプ(本物のアルコホーリク)なのかを自分で自由に選べることを意味しません。どのタイプなのかは、自分の意志とは関係なく、病気によって勝手に決まってしまうのです。私たちは、渇望や強迫観念という症状を頼りに「自分で診断を下す」(p.47)のです。
自ら選び取ることの重要性
この自分で選び取るということが重要です。望んでいない人に、特定の疾病概念や12ステップを押しつけることが良いことだとは思いません。イギリスのライターであるデイミアン・トンプソン(Damian Thompson, 1962-)は、その著書『依存症ビジネス――「廃人」製造社会の真実』11)で、アルコホリズムやアディクションの疾病概念を広い範囲に当てはめることで成立している巨大な依存症ビジネスを批判しています(トンプソンはこの本の中で疾病概念そのものも批判していますが)。日本の依存症ビジネスは、欧米に比べれば小規模なものにすぎませんが、どこであれいったんビジネスとして始めた以上は、存続させるために収入を確保し続ける必要があります。そのために、商品なりサービスをより多くの人に買ってもらわなければなりません。必要な人にサービスを提供するならともかく、必要としていない人に押しつけるような商売になってしまうと、業界全体が信頼を失ってしまいかねません。かつてその業界に身を置いていた者として、そのことが常に気になっています。12)
それに比べるとAAなどのアマチュアのグループは、それで金を稼ぐことができず、熱心にやればやるほど持ち出しが増える仕組みになっていて良いのです。
- 一般の人たちは、アルコホーリクも減酒や断酒ができると強固に信じている。
- ビッグブックは、酒飲みを三種類に分類した(節度ある酒飲み・大酒飲み・本物のアルコホーリク)。
- 大酒飲みは、アルコール依存症という病名が与えられているかもしれないが、意志の力で断酒や減酒ができる。そのような実例があるために一般の人たちは、本物のアルコホーリクにも減酒や断酒ができると期待するのである。
- AAは、アルコホーリクには一つのタイプしかないとか、すべての問題飲酒者が適正飲酒に戻れないとは主張していない。
- AAには、二番目のタイプ(大酒飲み)の人たちもおり、彼らは酒をやめるのに霊的な手段(12ステップ)を必要としない。
- ステップ1とは、自分が(大酒飲みではなく)本物のアルコホーリクであることを自ら認めるステップである。
- BB, p.31.[↩][↩][↩]
- AA, Alcoholics Anonymous: The Story of How Many Thousands of Men and Women Have Recovered from Alcoholism, AAWS, 2001, p.20.[↩]
- 樋口進, 『WHO世界戦略を踏まえたアルコールの有害使用対策に関する総合的研究 平成26年度総括研究報告書』, 2015.[↩]
- BB, pp.31-32.[↩]
- BB, p.32.[↩]
- BB, p.45.[↩]
- マーク・ケラー/マイリ・マコーミック(津久江一郎訳)『アルコール辞典 改定第二版』, 診断と治療社, 1987, p.26.[↩]
- ビッグブックでは、「本物の」や「正真正銘の」という限定がない場合でも、アルコホーリクという言葉は、つねに三番目のタイプのみを示して使われている。[↩]
- ウィリアム・L・ホワイト(鈴木美保子他訳)『米国アディクション列伝 アメリカにおけるアディクション治療と回復の歴史』, ジャパンマック, 2007, p.145.[↩]
- BBCA, p.9.[↩]
- デイミアン・トンプソン(中里京子訳)『依存症ビジネス――「廃人」製造社会の真実』, ダイアモンド社, 2014.[↩]
- 日本政府の作った諸制度の中で、いびつなビジネスをせざるを得ない現実を踏まえつつ、事業をやめてしまえば必要な人に対してもサービスが提供できなくなるため、悩みながら続けている人は結構多い。そういう人たちはともかくとして、「社会を変えるために良いことをしているんだ」などとすっきり割り切れてしまう人たちのほうがタチが悪い。地獄への道は善意で舗装されている のである。[↩]
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